お抱え運転手とは、特定のお客様や企業の専属者として運転を行う職業運転手のことです。
安全と快適な空間を届けるため、高い運転技術や細やかな配慮、守秘義務の徹底などさまざまな能力が求められます。
多くの人が必要としているサービスですが、人気のあまり需要に供給が追いついていません。
厚生労働省が公開している『統計からみる運転者の仕事』によると、ハイヤー・タクシー運転者の有効求人倍率は令和5年度に3.96倍まで上昇し、令和7年度も3.01倍(全職業平均は1.10倍)と高い水準が続いています。運転のプロは、依然として深刻な人手不足の状態にあることがわかります。
同じ資料では、タクシー運転者の平均年齢は56.8歳で、全産業平均の44.4歳を12歳以上も上回っています。経験を積んだ運転のプロほど、あとから確保するのが難しくなっているのが実情です。
この記事では、
- お抱え運転手の仕事内容
- お抱え運転手を雇うメリット
- お抱え運転手を雇うデメリット
- お抱え運転手の年収・給料
- お抱え運転手を雇う費用の相場
- お抱え運転手に必要な免許・資格
- お抱え運転手を依頼する会社の選び方
がわかります。
- 経費を削減したい方
- 移動時間を有効活用したい方
- 事故時の対応に手間をかけたくない方
役員運転手の利用を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
お抱え運転手とは

お抱え運転手とは、特定のお客様や企業の専属者として運転を行う職業運転手のことです。
専属運転手とも呼ばれたりします。
- 社長・役員
- 芸能人
- 政治家
このような方がお抱え運転手を雇っており、役員運転手と呼ばれることもあります。
主な仕事内容は、お客様のスケジュールに合わせて、目的地まで安全に送り届けること。
普通自動車第一種運転免許があれば、お抱え運転手の仕事に就くことができます。
しかし、一流のお抱え運転手になるためには
- 快適で安全な空間を届けるための運転技術
- 時間に遅れないための臨機応変な対応力
- ビジネスマナー
- 徹底した守秘義務
- コミュニケーション能力 など
さまざまなスキルが求められます。
お抱え運転手を雇うメリット

お客様がお抱え運転手を雇うメリットには、以下の5つがあります。
それぞれの内容について、1つずつ解説していきます。
経費を削減できる
自社で専属運転手を雇う場合、
- 採用コスト
- 教育コスト
- 給与
これらの経費が必要です。
また、採用後には教育の時間も必要となり、即戦力とはなりません。
一方でお抱え運転手を雇う場合には、上記のコストは一切不要です。
依頼に応じた料金を支払うだけなので、結果として経費削減にもつながります。
ドライバーとしての徹底した教育も委託先の会社が行っているため、初日から一流のドライバーに運転を依頼できます。
仕事での重要な判断に集中できる
お抱え運転手と雇うことで無駄な判断回数を減らせ、仕事での重要な判断に集中できます。
車を運転するためには、さまざまな判断をしなければいけません。
- 周りの車や歩行者などの状況を把握する
- 状況に応じて目的地までの最短ルートを考える
- 約束の時間を厳守する など
お抱え運転手を雇うことで、これらの判断をする必要がなくなり、脳のエネルギーを節約できます。
そして、仕事での重要な判断を行う際に最大限のエネルギーを使えるようになるでしょう。
またお抱え運転手を雇えば、移動時間に仕事を行うことも可能です。
移動時間を有効活用できる点も、お抱え運転手を雇うメリットといえます。
プライバシーが守られる
お抱え運転手を利用するお客様にとって最も大切なのは、プライバシーと情報。
万が一、情報漏洩が起こった場合には大きな損害につながってしまいます。
お抱え運転手は守秘義務に関する教育を受けており、コンプライアンスも徹底しています。
そのためプライバシーの侵害や情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。
移動中でも安心して仕事に取り組めます。
万一の事故の際にも手間がかからない
決してあってはならないことですが、万が一事故を起こした場合にはドライバーと委託先の会社が対応します。
最後まで責任を持って対応するため、お客様が事故対応をすることはありません。
また予想していない渋滞や思いがけないトラブルなど、お抱え運転手は状況に応じた的確な状況判断を行います。
どのような状況下でもお客様の快適な空間を守り、スマートな移動時間の提供を約束します。
運転業務以外も頼める
お抱え運転手には、運転業務以外も頼めます。
- ガソリンの補給
- 車両の管理、点検
- お買い物 など
ドライバーに無理のない範囲の作業であれば、合わせて依頼できます。
定期点検の際には、お得意様のディーラーまで車両を回送することも可能です。
ガソリンの補給や車内外の清掃、車検など、車の管理に対してお客様が判断エネルギーを使うことはありません。
お抱え運転手を雇うデメリット

お抱え運転手を雇うデメリットには、以下のような内容が挙げられます。
それぞれの内容について解説します。
コストが発生する
お抱え運転手を雇う際には、コストが発生します。
会社によって詳細は異なりますが、お抱え運転手を雇う際の主なプランは以下の2つです。
- 月極契約|1ヶ月単位
- スポット契約|1日数時間から
利用を予定している時間や回数によって、どちらのプランにするかを検討するとよいでしょう。
場合によっては割高になる可能性がある
スポット契約を頻繁に利用すると、月極契約よりも割高になる可能性があります。
- 1回あたりの利用時間
- 1ヶ月あたりの利用頻度
- 利用する時間帯
これらを踏まえたうえで、契約形態を検討しましょう。
また場合によっては別途料金が必要なこともあるので、詳しい料金については問い合わせするのがおすすめです。
直接採用できない
外部委託でお抱え運転手を雇う場合、直接採用ができません。
またドライバーに教育を行うことも不可能です。
お抱え運転手を雇う際には、しっかりとした研修体制を整えており、信頼できる会社を選ぶことが重要です。
お抱え運転手の仕事内容

お抱え運転手の仕事内容は、主に以下のとおりです。
- 車の点検、清掃を行う
- お客様のスケジュールを確認する
- お客様の自宅まで迎えにいく
- 目的地までの運転を行う
- 勤務先から自宅までの送迎を行う
- 日報を作成する
目的地までの送迎が主な仕事ですが、お客様が気持ちよく過ごせるよう、車の点検や清掃も大切な仕事の1つです。
また送迎時には時間に遅れないよう、交通情報を確認したり臨機応変な対応力も求められます。
お抱え運転手の仕事は、ただ運転するだけではありません。
安全な運転技術と細やかな心配りのもと、快適な空間を届けるのがお抱え運転手の仕事です。
お抱え運転手の年収や給料はどのくらい?
お抱え運転手の年収や給料は、雇用先の会社によってまちまちです。
しかし、求人サイトやお抱え運転手を手配している会社の公式サイトを見てみると、大まかな相場感を掴めます。
お抱え運転手の大まかな年収・給料は以下のとおり。
- 年収|300万円〜600万円程度
- 給料|25万円〜50万円程度
これに加えて、残業手当や時間外勤務手当も入ります。
各手当の金額や雇用先の会社規模によっても、年収・給料の額は大きく異なるでしょう。
また雇用形態は正社員だけではなく、業務委託契約を行なっている会社も多いです。
参考までに、厚生労働省『賃金構造基本統計調査』をもとにした統計では、タクシー運転者の年間収入額は令和7年で451万円(全産業平均は546万円)となっています。
この金額は令和6年の415万円から1年で36万円ほど増えており、人手不足を背景に待遇が改善する流れが続いています。委託料金にも、こうした人件費の上昇が反映されていくと考えておくとよいでしょう。
お抱え運転手を雇う費用の相場
お抱え運転手にかかる費用は、契約形態によって大きく変わります。
各社が公開している料金表をもとにすると、目安は以下のとおりです。
| 契約形態 | 公開されている料金の例 | 向いているケース |
|---|---|---|
| スポット契約 (数時間〜1日) | 2時間まで10,780円〜 3〜6時間で13,200〜33,000円程度 9時間まで24,200〜42,350円程度 (いずれも税込・普通車の例) | 会食・出張・来客対応など、単発で使いたいとき |
| 月極(定期)契約 | 月12〜20日・月160時間までの条件で月66万〜77万円程度(税込)といった例が公開されている | 毎日の通勤送迎など、専属で使いたいとき |
| 自社で直接雇用 | 給与(年収300万〜600万円程度)に加えて社会保険料の会社負担・採用費・教育費が必要 | 自社の事情に精通した運転手を長期で育てたいとき |
金額に幅があるのは、車種・時間帯・走行距離によって料金が変わるためです。
また、基本料金とは別に実費が加算されるのが一般的です。
- 燃料代・洗車代
- 入会金・初期登録料(初回のみ3,000〜5,000円程度かかる会社もある)
- 有料道路代・駐車料金
- 契約時間を超えた分の超過料金(30分単位・1時間単位での加算が一般的。1分単位で計算する会社もある)
- 深夜・早朝の割増料金(夜間帯を別プランにして、昼間より2〜3割高い料金を設定している会社もある)
- 長距離運行時の距離加算、宿泊を伴う出張料 など
見積もりを取るときは総額だけでなく、基本料金に何が含まれているかまで確認しておくと、後から想定外の請求が発生しません。
自社で雇用する場合と外部に委託する場合の違い
お抱え運転手を確保する方法は、自社で直接雇用するか、外部の専門会社に委託するかの2つです。
それぞれの違いを整理すると、以下のようになります。
| 比較項目 | 自社で直接雇用 | 外部の専門会社に委託 |
|---|---|---|
| 稼働までの期間 | 求人・選考・教育で数ヶ月かかることもある | 契約後すぐに依頼できる |
| 採用・教育 | 自社で実施する | 委託先が実施済みの人材が担当する |
| 労務管理 | 労働時間・休息期間の管理を自社が担う | 委託先が担う |
| 急な欠員 | 代わりの人員を確保しにくい | 交代の運転手を手配してもらえる |
| 費用の見え方 | 給与+社会保険料+採用・教育費 | 契約料金+超過分や実費 |
| 業務範囲 | 社内の事情に合わせて柔軟に決められる | 契約で決めた範囲が中心になる |
自社で雇用する場合に見落としやすいのが労働時間の管理です。
厚生労働省は自動車運転者について『自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)』を定めており、改正後の内容が令和6年4月1日から適用されています。
あわせて自動車の運転の業務には、令和6年4月1日から時間外労働の上限規制も適用されています。原則は月45時間・年360時間で、臨時的な特別の事情がある場合でも年960時間が上限です。
役員の送迎は待機時間が長く、朝晩に業務が伸びやすい仕事です。
拘束時間や休息期間の管理まで自社で抱えたくない場合は、外部委託のほうが負担を抑えられます。
一方で、車両の管理に関する義務は依頼主側に残る点にも注意が必要です。
警視庁『安全運転管理者制度の概要』によると、乗車定員11人以上の自動車を1台以上、またはそれ以外の自動車を5台以上使用する事業所は、事業所ごとに安全運転管理者を選任しなければなりません。
選任した事業所では、運転の前後にアルコール検知器を用いた酒気帯びの確認を行い、その記録を1年間保存することが義務づけられています(警察庁『安全運転管理者の業務の拡充等』・令和5年12月1日から)。
役員車を用意するのは依頼主側なので、確認を誰がどのタイミングで行うかは、契約前に委託先とすり合わせておくと運用がスムーズです。
お抱え運転手に必要な免許・資格
お抱え運転手として社用車を運転するだけであれば、普通自動車第一種運転免許があれば足ります。
第二種免許が必要になるのは、旅客運送事業に使われる車両(緑ナンバー)を、その目的で運転するときです。
大阪府警察の『免許の種類と運転できる自動車など』でも、乗合バス・タクシーなど旅客運送事業に使われる自動車をその目的のために運転するときに第二種免許が必要と説明されています。
お抱え運転手が運転するのは依頼主の社用車や自家用車(白ナンバー)なので、第二種免許は必須ではありません。
ただし実務では、免許以外の条件が重視されます。
- 無事故・無違反の運転歴(運転記録証明書で確認する会社が多い)
- ハイヤー・役員車での乗務経験
- ビジネスマナー・接遇の基礎
- 秘密保持契約に対する理解
- 外国語対応や普通救命講習などの付加スキル
運転記録証明書は自動車安全運転センターが発行する公的な証明書で、過去5年・3年・1年の交通違反や交通事故、運転免許の行政処分の記録が確認できます。委託先を検討するときは、採用時にこの証明書まで確認しているかを聞いておくと、運転歴の裏づけが取れます。
第二種免許の保有は必須条件ではないものの、旅客を乗せた運転の経験があることの証明にはなります。
タクシー・ハイヤー・運転代行との違い
「運転してもらう」という点は同じでも、お抱え運転手とほかの送迎サービスでは仕組みが異なります。
| サービス | 車両 | 必要な免許 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| お抱え運転手 (運転手のみの委託) | 依頼主が用意する | 第一種免許で可 | 決まった人を継続的に送迎したいとき |
| ハイヤー | 事業者が用意する(緑ナンバー) | 第二種免許 | 車両ごと手配したいとき |
| タクシー | 事業者が用意する(緑ナンバー) | 第二種免許 | 単発・短距離の移動 |
| 運転代行 | 依頼主の車 | 第二種免許 | 飲酒後に自分の車で帰宅するとき |
お抱え運転手を委託する場合、車両は依頼主が用意するのが基本です。
使い慣れた社用車をそのまま使えるため、乗り心地や車内の設備を変えずに運転だけを任せられます。
お抱え運転手を依頼する会社の選び方
お抱え運転手の満足度は、最終的にドライバーの質で決まります。
会社を選ぶ際は、次の点を確認しておくと失敗しにくくなります。
- 研修体制|運転技術だけでなく、ビジネスマナーや守秘義務まで教育しているか
- 採用基準|運転記録証明書の確認など、身元と運転歴をどこまで審査しているか
- 事故対応|万一のときの窓口と保険の内容が明確か
- 安全管理|酒気帯び確認や日常点検を、自社のルールに合わせて運用してもらえるか
- 代替体制|担当ドライバーが急に休んだときに交代を手配できるか
- 対応エリア・時間|早朝や深夜、遠方への移動に対応できるか
- 料金の内訳|基本料金に含まれる範囲と、超過料金・実費の条件が明示されているか
- 契約の柔軟性|最低利用時間の有無、月極とスポットの併用ができるか
- 相性|担当ドライバーの変更に応じてもらえるか
とくにスポット契約は、繁忙期に希望日を押さえられないことがある点に注意が必要です。
利用が定例化してきたら、月極契約に切り替えたほうが結果的に費用を抑えられるケースもあります。
お抱え運転手に関するよくある質問
お抱え運転手は個人でも雇えますか?
個人での利用に対応している会社もあります。法人契約のみとしている会社もあるため、申し込み前に確認しておきましょう。
車も一緒に用意してもらえますか?
運転手のみを委託する形態では、車両は依頼主が用意するのが基本です。車両ごと手配したい場合はハイヤーの利用が向いています。
契約したドライバーを自社で直接雇うことはできますか?
委託先のドライバーをそのまま自社で雇い入れることは、契約上できないのが一般的です。長期的に自社の社員として抱えたい場合は、自社採用を検討することになります。
残業や休日の対応は追加料金がかかりますか?
契約時間を超えた分は30分単位などで超過料金が発生し、深夜・早朝は割増になるのが一般的です。休日対応の可否と料金も、契約前に料金表で確認しておくと安心です。
燃料代や駐車料金は料金に含まれますか?
燃料代・有料道路代・駐車料金は基本料金に含まれず、実費として請求されるのが一般的です。見積もり時に含まれる範囲を確認しましょう。
お抱え運転手を雇うなら『フィールドサービス』

お抱え運転手は、お客様を自宅から目的地まで送迎する仕事です。
しかし、ただ運転を行うだけではありません。
- 高い運転技術
- 交通状況に応じた臨機応変な対応力
- 細やかな配慮
- ビジネスマナー
- 守秘義務の徹底 など
これらのスキルが求められ、快適な空間を届けることが最も大切な仕事です。
フィールドサービス株式会社では、安全と快適な空間を守るコンシェルジュとして、以下の3つを約束します。
・優秀な人材をご用意
・コンプライアンスの徹底
・迅速な事故対応
弊社では運転技術に関する教育はもちろんのこと、ビジネスマナーや守秘義務の教育を徹底しています。
お客様のビジネスシーンに合わせた最適なドライバーをご用意し、最高級のおもてなしをお届けします。

